コロナ禍に思う〜スタートしたばかり〜
遠くまで見通せる交差点で赤信号。
右を見ても左を見ても車は来ない。周りをみてもあなただけで、他に誰もいない。あなたは信号が青になるまで止まってますか?
ここで「日本人は止まっているが、イタリヤ人は進む」とか「関東の人は止まるが、関西は進む」というジョークに続くのですが、
次に「トラックが目の前を横切ろうとしています」という一文が付け加えられると、誰も進もうとは思わない。
では、「透明の見えないトラックが」となるとどうだろう?
ここで「もともと赤信号だから」止まる人、「見えなくても有る」と思って止まる人、「見えないものは無い」と思って進む人、の3つに別れる。
進む人は止まる人を「気苦労の多い、クソ真面目な人」と思うし、止まる人は進む人を「ルールを守らない」とか「思慮の足りない、いいかげんな人」と思うだろう。
コロナ禍にあっては未だ0人である岩手や、徳島、鳥取みたいに片手で数えられる県でも、そこにウイルはあると思った方ががいいと私は思う。ましてや東京とか都市部では「確実に有る」と思った方がいい。
でも、田舎でも都会でも「進む人」は一定の割合で存在する。
おそらく、今、パチンコ屋に行ったり、サーフィンなんかするために海に集まる人は「見えないものは無い」と思って進む人なんだろう。
そして「止まる人」は「進む人」に対して概して攻撃的だ。
きっと「止まる人」はもともと不文律であっても世間のルールやエチケットを守る人とかウイルスの危険性を認識でき、それに基づいた行動ができる人で、それ故に決まりを守らない行動、危険性に無頓着で、ウイルスを拡散させていく行動をとる人に苛立ちを感じてしまうのは、すごく自然なことだと思う。
****以下は、医学的知識を全くもっていない人の考えです。**********************
この自粛なのだが、自宅でじっとしていたり、マスクをすることで、感染拡大を少しは抑えられる。それは医療崩壊を防ぐことになる。
しかし、ウイルスが根絶される訳ではない。
なので、元の生活に戻すと、また感染は広がっていくと思う。
食べないときは痩せるけど、元の食生活にもどすとリバウンドするダイエットみたいなものだ。
いつまで続くのか?
このコロナ禍のゴールは2つしかないと思う。
一つはワクチンだの特効薬だの治療法が確立されるまで。それが来週なのか来年なのかはわからない。
そしてもう一つは人類がこのウイルスの抗体を持つまでだ。
でも、それにはある程度、時間がかかることだと思う。
自分は感染しているが無症状の、いわゆる「隠れコロナ」かもしれない。だから人と接する時はマスクをするようにしてます。
が、そのような考えを他人も持つべきで、それに基づいた行動をしなければならないとは思わない。他人は変わらないし、変えられないし、変えてはいけない。
一つの価値観しか認めないのは不健全な思考とすら感じる。
だから自分に出来ることは、「自衛」のみだ。
マスクをする人・しない人、自宅でじっとしている人・じっとできない人、どちらの存在も許される社会であって欲しい、と思う。それに必要なのは違う考え方の人との付き合い方と自分自身の心の持ち方だと思う。マスクをしない人に苛立つのではなく、マスクをして「自衛」する。そしてそんな人達からウイルスをもらわないように不要不急の外出を控える。
それが、自分のウイルスを拡散させないことにもつながる。
私の周りに「走る時、みんなマスクをしていないから、自分もマスクしない。」というランナーがいます。でもそれは「自分一人がポイ捨てをやめても地球はきれいにならないから、自分もポイ捨てする」と言っているのと大して変わらない。その行動自体が正しいとか間違っているとか以前に、人がやってる、やってないが行動原理の源にあるのは、まずカッコ悪い。カッコ悪いし、周りの人達の雰囲気によって考え方を変えるのは正直、シンドい。
どの道を選ぶか、信念とまでは言わないが、根拠ぐらいは自分の内に持ってた方が、いい。そして違う考え方の人からは距離を置くか、マスクというシールドを張って、ひたすら自衛する。それしかできないと思う。
自分でできることを徹底してする。
コロナとのたたかいをマラソンに例える人がいますが、そうだと思います。
しかも今は、スタートしたての1km地点と同じだと思います。
混雑して思うように走れない状況です。なかには、お友達同士、横一列にならんで、話しながらゆっくり走る一団もいれば、急にペースを上下させる人もいる。しかしそこでイラついて、集団から抜けるため加速してジグザグで走ったり、オーバーペースに巻き込まれたりして、自分のペースを崩すとその後のレースが壊れてしまいます。
先ずはしっかり自分のペースを作り上げてキープすること。
そうでないと、疲れちゃう。
そういう意味でも、今はスタートしたばかりだと思う。